2024年06月13日

真のベルカントを知る

オペラ歌手:峰岸優子

17年ほど前に、ソリストとして成長するために本格的に声楽に取り組もうと、発声の先生を探していました。すると蝶々夫人の公演の案内とともに研究生を募集しているとのことで、先生のお宅に直接お伺いして、レッスンを見ていただいたところ、とても良かったので、お願いすることにいたしました。通ってしばらくすると、パッサッジョ(音域の変わり目)の発声が少しずつ楽になって声の響きが広がっていく感覚に変わって来ました。また、先生はネイティブのイタリア人といって良いほど現地の言葉を綺麗にお話しになる方で、キャストでオペラを演じるときに、イタリア語の話す感覚や、日本人に有りがちな浅い母音を根気強く直して下さり、発声に関しても西洋基準で指導して下さるので、音大を出ていない私でも、声について気後れすることなく現場に入ることが出来ました。藤原歌劇団の入団試験も先生のご指導のおかげで一発合格出来ました。またコンクールでも賞を取ることも出来、本当に感謝しています。